好きなことだけして生きてみることにした 第3回

自分が何をしたいのか。

──まだよくわからない。

サラリーマンを辞めることは決めたが、では次に何をするかというのが大きな課題である。好きなことだけして生きていくのなら、自分が本当に好きなことを洗い出しておく必要があるだろう。

自分に何ができるのか。

まず、仕事で得たスキルとしては、システムの開発ができる。WEBのデザインができる。そして、インフラも作れる。およそ、WEB系のサービスなら一人で作ることができるな…。
あとは、Flashが作れる。WordPressが得意だ。Excelで表計算ができる。PowerPointでプレゼン資料が作れる。う~ん、まぁIT系の事務もできなくもない(したくはないけど)。

他に趣味として覚えたことは何だろう。
最近とんと描いてないが、イラスト(CG)が描けるな。あぁ、かつてはドット絵も描いていた。ブログもやっているし、ホームページの作成もできる。そして、ここ数年の趣味は歴史小説を書くことだ。

こうしてあらためて自分のやれることを書き出してみると、理系から文系のスキルまで手広く色々やれる人じゃないか、私は(笑)

じゃあ、何をやっていこうか。

今でこそ云えるが、別にやれることを絞り込む必要はない。
やれることを生かして、好きなことをやるという大きな目的だけ明確になっていれば、目標はいくらでも設定できるし変更もできるのだ。

目標は、あくまでも目的を達成する手段でしかない。

しかし、サラリーマンを辞めると決意した時期の私は、まず「サラリーマンを辞めること」が目的になっていた。そのための明確な次の目標として「辞めるために何をするか」が必要だと考えていたのだ。
今考えると本末転倒だったと思うが、幸いにも大いなる目的である「好きなことだけして生きる」を達成するための方向性から外れてはいなかった。
色々と考えた結果、「起業」という目標が自分の中で現実味を帯びて来ていた。まだ「サラリーマンを辞めるために起業する」といういびつな本末転倒の目標ではあるのだが…。

ちょうどこの時期に、元同僚の親しい友人と会うことになった。数年前に会社を辞めて起業した彼が、社長を辞めて転職するというのだ。一年ぶりぐらいの再会だったが、旧交を温める間もなく、話題は彼の転職話から始まり、転職後は転職先とは別に新会社を起こすという計画に驚かされた。
その宴席で私は「起業しようと思っている」ことを彼に相談してみた。そんな彼が言ったのは「まずは中小企業振興公社に行って相談してみな」だった。

中小企業振興公社──起業とか考えていないサラリーマンにとっては存在すら知らない施設かもしれない。今勤めている会社の最寄り駅のすぐ近くにあったのだが、私もまったく知らない(というか、今まで知る必要もない)所だった。
この施設では常駐している中小企業診断士が、起業のための相談やアドバイスを「無料で」行っているナイスな機関なのである。「起業したいと思っているんですけど…」ぐらいの軽いノリでも、親身に相談に乗ってくれるので、もし起業とか考えていたら行ってみて損はない場所だ。

私は、週が明けると早速会社を早退して中小企業振興公社を訪れた…。