格安SIMを使って通信費を最適化する

本サイトの不定期連載コラム「好きなことだけして生きてみることにした」で、私は今やっている起業活動をドキュメンタリー的に書きなぐっているが、この記事はその番外編的な位置づけで書いてみた。

今や起業を考える時に「IT」という分野をおろそかにできない時代になっている。そのIT関連の分野を考えるにあたって、「通信費」という費用は特に重要視して考えないといけない。つとに私のようなIT系で起業を目論んでいる人にとっては、事業の根幹に関わる重要な勘定項目である。

私は今までの約15年弱、大手通信キャリアに依存した通信環境を利用してきた。ちなみに携帯電話(今はスマートフォン)のキャリアはドコモで、自宅の光回線はKDDIである。今回私の起業プランでは自宅をオフィス化しないので、とりあえず自宅の回線は「通信費」の検討項目から除外し、現在利用している携帯端末について「通信費」の最適化を図ることにした。
──というのも、ちょうど今月10月がキャリアの契約切り替え月で、この月を逃すと、次の1~2年後まで解約に手数料が発生してしまうという絶好のタイミングだったという側面もある。この「キャリアの契約更新月以外での解約には手数料がかかる」という縛りはまったくもって底意地が悪い。世界でも稀にみる劣悪なサービスで、他に解約料なんぞを徴収しているのは成人向けのいかがわしいサービスぐらいなのではないだろうか。まぁ、今回はそこに対して突っ込む記事ではないので、不満は横においておこう。

現状把握と市場調査

まず、現状の通信費を調べてみた。
現在の私が使っている携帯端末の月額料金は税込みで6,600円弱であった。つまり、年間の通信費は79,200円となる。いやはや、年額で見ると結構な額になるものだ。
これを現在のキャリア利用から格安SIMに変更すると、月間通信量が3GB程度のエントリータイプ(ミドルユーザー向け)で月額約1,700円となる。つまり年間の通信費が20,400円まで下がって、現在とは約6万円もの差が出てくるわけだ。
格安SIMの提供各社とも月次通信量の上限によるサービス料金はほぼ一律なので、それを比較表にしてみると下記のようになった(調査対象にしたのは、データ通信+通話の通話SIMのみ)。

提供会社 プラン名 月間通信量 月額料金 最低利用期間 解約料 SIM到着までの期間
楽天モバイル 楽天モバイル通話SIM 3.1GBプラン 3.1GB 1,728円/月 12ヶ月 10,584円 7日
DMM mobile 通話SIMプラン 3GB 3GB 1,620円/月 12ヶ月 9,720円 5~7日
BIGLOBE エントリープラン 3GB 1,728円/月 12ヶ月 8,400円 3~7日
mineo mineo Dプラン(ドコモ)デュアルタイプ 3GB 1,728円/月 12ヶ月 11,500円 7~10日
IIJmio ミニマムスタートプラン 3GB 1,728円/月 1ヶ月 (12-利用月数)×1,080円 7~10日
OCN OCNモバイルONE(3GB) 3GB 1,944円/月 25ヶ月 8,000円 数日~7日
UQ mobile データ高速+音声通話プラン 3GB 1,814円/月 12ヶ月 10,260円 約7日
U-mobile U-mobile 通話プラス 3GB 3GB 1,706円/月 6ヶ月 6,480円 3~4日
Nifty NifMo 3GBプラン 3GB 1,728円/月 6ヶ月 8,640円 2~3日

上記、私が調べた9社の、月次通信量が3GBのタイプの平均月額料金は1,747円だった。だいたい相場は1,750円というところだ。これが、5GBキャップのタイプだと約2,200円/月、1GBキャップだと約1,400円/月となる。ヘビーユーザー向けの10GB以上や制限なしタイプでも3,000円ぐらいからラインナップされている。

月間通信量上限の選択

私としては起業した場合に、業務端末として通話とメールを確保できれば良く、しかも私から直接通話が必要になるケースは当面想定していない。実際、業務でのやり取りはメールやWEB経由が主となると考えているため、月間3GBがキャップとなるエントリータイプでも十分だろうと見積もっての3GBプラン選択である。通話を多く使う人などはヘビーユーザー向けが必要になるだろう。

どちらにしても、キャリアの通信費と較べると格安SIMの費用対効果は抜群だ。年間で約6万円もの差が出てしまうとなると、今までキャリア依存していた自分が馬鹿らしくなってくる。まぁ、通信パフォーマンスや通話の質と云ったところは本家のキャリアには到底勝てないのだが、そこにあまりこだわらないのであれば格安SIMの導入は一考の価値が大いにある。

さらに私の場合、現在のキャリア通信費から格安SIMに変えることで得た通信費の差額分を、別途WiFiルータ環境用の費用に転用する予定でいる。私は起業したらインキュベーションオフィスに入ることを想定しているので、その場合、作業用のPCやネットワーク環境は持ち込みということになる。また、移動中や出先でもノートPCで作業を行うことを想定しているので、携帯できるWiFi環境は必須になるのだ。
また、格安SIM側での通信が月次キャップである3GBに達してしまった場合でも、WiFi環境を中継させることで携帯端末側の運用を代替させられるというメリットもある。

ちなみに、WiFiルータ用の費用としては導入を考えているWiMAX2+ギガ放題プランで4,190円/月(年額50,280円)となる。ただしキャンペーンを利用することで初年度は1,228円/月で使えるので、起業1年目は年額で14,736円となり、スマートフォン側の通信料と合わせても年総額約35,000円程度で納まることになる。現在のキャリア依存型と較べてもおよそ半額程度の通信料でスマホとノートPCのネットワーク通信をまかなえるわけだ。抜群のコストパフォーマンスである。

MNPによる音声通話対応の注意点

現在使っている電話番号を格安SIMに引き継ぐための仕組みがMNP(ナンバーポータビリティ)だ。
私も今回このMNPを利用して、格安SIMへの乗り換えを行っている。MNPを行うにはキャリアのサポートページなどからMNPの予約申請を行うだけだ。申請すると、MNP予約番号が発行されるので、その番号を乗り換える格安SIM側へ申請すればよい。

MNPを行う場合の注意点が二つある。キャリアの契約更新月は1ヶ月しかないため、キャリアに解約料を払わずに格安SIMに切り替える場合、申し込んでからSIMが到着し、MNP処理が実施されてキャリア側の契約が解除されるタイミングを更新月以内に収める必要があるのだ。私は月の下旬(25日)に入ってから格安SIM導入を行ったため、選べる格安SIMの提供先が限られることになった。
というのも、本当はちょうどキャンペーンをやっていて今申し込むと最短でも6ヶ月間、月額利用料が860円になるというmineoのSIMを選ぼうと思ったのだが、SIMの到着までに約10日ほどかかるということで、それだとSIM到着時には契約更新月を過ぎてしまい解約料が発生してしまうためあきらめた。
私のようにあと1週間もない時点で切り替えを考えると、選べるところはかなり少なくなってしまうので、もし契約更新月に格安SIMへの乗り換えを考えているのであれば、月初に手続きを始めた方が良い。特に、MNP処理には本人確認用書類が必要になるため、その準備期間も考慮しておく必要がある。まぁ、運転免許証やパスポートを持っている人ならば、それをスマホで撮影して申請フォームからアップロードするだけなのだが、それらを持ってない人だと、複数の証明書が必要だったりして面倒になる。

また、もう一つの注意点としては、MNPの実際の切り替え処理が行われるタイミングが各社異なるということだ。NifMoのようにSIMの到着前に回線切り替えが行われることがあると、切り替えられた後SIMが届くまではスマートフォンが使えなくなる。一方、BIGLOBE等はSIMが届いた後に自分で回線切り替えを行うタイプだ。こちらはスマートフォンが使えなくなる時間はほぼないが、SIM到着までに時間がかかったりするとMNP予約番号の有効期限内に回線切り替えができずに、再申請という羽目にもなりえるのだ。

現時点でのまとめ

私は現在、SIM到着待ちの状態なのでまだ完全にはまとめられないのだが、まぁ、コストメリットとしてはキャリアよりは格安SIMが非常に優位だ。結局は「通信の質」を取るか「低コスト」を選ぶかという二者択一ではあるが…。それでも、ガラケーの時代やSIMフリーが御法度になった日本のスマホ黎明期では考えられなかった「ユーザーがSIMを選ぶ」ということがようやく一般化してきたのは非常に喜ばしいことだ。

先日、ニュースで大手キャリアに対してネットワーク通信料が高いので、その是正を検討するよう行政が動いているという記事を見かけたが、そう簡単に通信料が下がるとは思えない…。キャリアが値下げに踏み切るのを待っていたら、いつまでも通信コスト削減なんてできやしないだろう。

とにもかくにも、月を跨がずに格安SIMに切り替えられるように祈るしかない…(笑)

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